子どもの頃に小児喘息を患っていましたが、今は落ち着いています。しかし数年前から春先から夏前にかけて以前の喘息のような症状が出るようになりました。何が原因でしょうか。
小児喘息の7割程度は成長に伴い体の免疫系の変化に基づいて思春期を過ぎると喘息の症状が出なくなる(グローアウト)とされています。しかしながら、成人になり症状が出なくなった元喘息の患者さん全員が、そのまま一生喘息発作が出ないわけではありません。一部の患者さんは成人になった後、喘息発作を再度起こすようになってしまいます。
このため、小児期と同じような喘鳴(夜間から朝にかけて息をはくときにヒュウヒュウゼイゼイと音がする状態)や、咳などの症状が出る様になった際には喘息の再発を考えないといけません。成人発症の喘息の多くは上気道炎や気管支炎時のウイルスや細菌などの感染症、有毒ガス吸入などが契機となった原因アレルゲンがはっきりしない非アトピー型喘息とされています。前記の症状が再発した際には早急にお近くの呼吸器内科、内科を受診することをお勧めします。